グループホームで働くなら観察力が必要

グループホームのことを、認知症対応型共同生活介護といいます。この施設では、利用者一人ひとりの生活に合わせた自立支援を介護士は行っています。自立支援には「その人に何ができるのか」を見極めることも必要になります。施設を利用する人が出来ることまで「やってしまう」ことは、その人の自立をかえって妨げることになるからです。
ただし、これは難しいところで「できる部分と出来ない部分」を決めつけてしまうのは危険です。

例えば、この人は「ここまでは歩けるはずだ」と思い込んだために、いざというときに手を出せずに転倒させてしまうということもあります。特に、入所している認知症の高齢者には持病を持っている人もいるからです。転倒が大きな事故につながることもあるので、注意が必要になります。
例えば、ケアマネジャーが作成するケアプランには、あらかじめ利用者の心や身体の状況がきちんと調べられていますが、それは「ある一時期」での調査に過ぎません。日々利用者に接する介護士は、人の心や身体の状態を間近に見ています。「立ち上がる」ということが出来る人でも、その日に限って「何となく顔色が悪い」と映ったら危険を感じると思います。その時には、少しだけ身体に手を添えることも必要になるでしょう。そうして、顔色が悪い、立ち上がりの際にふらつくことを、ケアマネジーに連絡しなければなりません。
何気ない動作に、「今日は違うな」という観察力も介護士の仕事なのです。

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